現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第八十三夜 鬼討神爪 1 08/23

さて、御子のご誕生へのたくさんのお祝いのお言葉、感謝である。
以下は、宮大工氏よりの皆様への御礼の言葉である。

「この度は、私と沙織の子供の誕生を多くの方にお祝い頂きまして
 真にありがとうございます。
 皆様からの暖かいお言葉と、お祈りは遠い距離や時を隔てても
 しっかりと我々の元へ届いております。
 我々の二人の赤子にどれほどの力が有るのか、
 またこの日本の為に力となる事が出来るのかなどは解りませんが、
 今は愛しき妻と二人、健康に育ってくれれば良いと話しております。
 また、我々の子供には血族以外にも、風熊氏・J氏をはじめとして
 たくさんの家族が居てくれます。
 もちろん、このサイトをお読みになり、我々を想って下さる方々も
 すべてこの子らの大切なる家族と思っております。
 今までも、そしてこれからもどうぞよろしくお願いいたします。」

朧様の仰っていたお言葉は、二人の御子だけではなく
日ノ本のすべての子供に当て嵌まるだろう。
未来を背負い立つ子供達が健やかに、正しく育って行ける国にしなければ、
日本の、いや世界の未来は無いであろう...

さて、それではお待たせしていた三対目の守護神獣のお話をお届けしよう...

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 私(沙織様)が中学生の時の事です。

父に連れられて中国地方へとドライブ旅行に出掛けました。
当時、父は買ったばかりの大型ワンボックス車でのキャンプに嵌り、
今回も日程中の宿泊の半分はテント、もしくは車中泊となり、
私は結構楽しみでしたが母は少々うんざり顔でした。
鳥取砂丘でキャンプした後、海岸沿いにゆっくりと走り
東郷温泉でゆっくりし、そのまま大山の周りの景色を楽しみながら走り、
大山のふもとで車中泊をする為にトイレの有る駐車場を見つけました。
食事も済ませ歯も磨き、十時頃には車の中で家族全員寝息を立てていました。

ズン…ズン…

なにか、地響きの様な音で目を覚ました私は寝袋から身を起こし、
寝ぼけ眼を擦りながら窓のカーテンを開けました。
外は月明かりが煌々と輝き、青白い光の中に大山のシルエットが
大きく黒く浮かび上がっています。

ズン…ズン…

また、地響きの様な音が聞こえてきました。
私は不審に思い、ドアを開けて外に出てみました。
すると、突然目の前に二つの丸い尻尾が現れたのです。

「!?ラビちゃん!ピョンちゃん!」

それは、久し振りに見る二羽の守護卯神でした。
二羽は既に戦闘態勢とでも言うべき状態となっており、
前のめりの構えのままするすると後退り、私を護る様に間に挟みました。
「どうしたの?何をそんなに…」
私は両手で左右の卯に触れました。
「え・・・?」
二羽のふさふさした毛が震えています。
いえ、二羽の全身がカタカタと震えているのです。
「何をそんなに、脅えているの…?」
私は辛うじて声を搾り出しました。
強力無比な守護卯神がこんなに脅えるなんて・・・
その時、大山の黒いシルエットの中から、巨大な黒い影が解れ現れました。

「オオカミの仔が居るのがぁ・・・」
そのシルエットは人型のものですが、あまりに大きく
肩の盛り上がり方が異常で、全体的に不均衡なものでした。
そして頭頂部には二つの突起物が有ります。
目は赤くらんらんと輝き、口には不揃いなカタチの牙が何本も生えています。
私の足も二羽同様にカクカクと震え、我知らぬうちに声が洩れました。

「・・・お、鬼・・・?」

そう、それは紛れも無く鬼でした。
手には巨大な木を地面から引き抜いたままの様な棍棒を持っています。
「げへへ...オオカミとはいえまだ子供なら怖かねぇ...
 喰らっちまえば俺らもオオカミの力が手に入んのかぁ...?」
「だけんど、こんなに小っこくちゃ喰いでがねえぞぉ...
 全員分有んのかぁ...?」
「なあに、指の一本でも喰えばいいんさぁ...
 腹膨らますんなら、力を頂いてから近場のヤツを喰らえばええんだぁ...」
シルエットがどんどん分離し、私達の前には十数体の鬼が現れました。
二羽の卯神は毛を逆立て、必死に気力を保とうとしています。

「どおれ、まずは邪魔な卯の皮でもひん剥いでやるかぁ...」
正面の鬼がのんびりとした口調で言い、次の瞬間棍棒を凄まじい勢いで振り下ろしました。
ぶうん!
唸りを上げた棍棒の脇を擦り抜け、私を咥えたラビちゃんが左に、
ピョンちゃんが右に飛び退きました。
いつの間にか煌々と月明かりに照らされた駐車場が広大な野原の様になっており、
両親を乗せた車も、近くに有る筈のトイレも見当たりません。
ラビちゃんが私を地面にそっと降ろし、紅い瞳をちらと向けると
攻撃してきた鬼に向かって飛び掛っていきました。
それに呼応するようにピョンちゃんも逆方向から鬼に飛び掛ります。
ラビちゃんに気を取られた鬼の首筋にピョンちゃんが噛み付き、
鬼の首から赤黒い血が噴出しました。

「ぐおおおおおおお!」
鬼の怒りの叫びが木霊します。
二羽の卯神は隙の無いコンビネーションで鬼に傷を付けていき、
なんとか倒せるのでは、と私が思った瞬間。

ぶうん!!

唸りを上げて繰り出された他の鬼の棍棒がピョンちゃんの体を捉えました。
「ピイっ!!」
兎が鳴くことはめったに無いのですが、とても強烈な苦痛を受けたとき
小さく泣くことがあります。
「いやあっ!」
ピョンちゃんが小さく鳴き声を上げ吹き飛ばされたのをみて私も悲鳴を上げ、地面に落ちてもがいているピョンちゃんに駆け寄ろうとしました。
その時、いつの間にかこちらに回り込んできた鬼の一頭が両手で私を掴み、
顔の前へと持ち上げました。

ぎゅう、と力任せに掴まれた私は息も出来ずに悶絶しました。
私の上半身ほども有る巨大な顔の前で悶える私をみて鬼はにやりとにやけました。
「へへへ、掴まえたぞぅ・・・オラが一番乗りだ・・・」
生臭い息を吹きかけられ、掴まれたままの私は気を失いそうになります。
ふ、と力が緩み、ようやく息をすることが出来た瞬間。
鬼の爪が私の着ていたパジャマを引き千切りました。
「いやあああああああ!」
下着姿になってしまった私に興奮したのか、鬼は私を舐めようと巨大な口から大きく長い舌をずるり、と出しました。
「やだやだやだ!止めてぇぇぇ!」
泣き叫ぶ私に構う事なく鬼の舌が私に迫って来た時、

ひゅん!

風を切る音と共に私と鬼の間を何かが通り過ぎました。
次の瞬間、鬼の舌がざっくりと切れ、どす黒い血が噴出します。

「ぎぇぇぇぇぇぇ!」

声にならない叫び声を上げ、私を放り出す鬼。
地面へ落ちかかった私を何かがふわっと受け止め、そのまま優しく
地上へ着地してくれました。
「貴女は・・・」
穏やかで優しい色の瞳が背中の私を見詰めています。
逞しく、そして撫でやかなその背中は猪神の妹でした。
その隣に、彼女の三倍は有る巨大なシルエットがどん!と着地しました。
傷だらけの逞しい体、精悍な瞳、下顎から伸びた鋭く長い牙にはたった今切り裂いた鬼の舌がまだぶら下がっています。
そう、そこには「暴れ猪神」が月明かりに照らされていました。
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J殿こんばんは、minです。
待ってました、三対目の守護神獣のお話!

それにしても沙織様のお父様はどんだけアクティブwww
なんか、沙織様に試練を与えるために旅へ出ているように見えなくもないんですが・・・(´ω`;)ンナワケナイカ・・・

ところで今回の鳥取県大山近郊は、鬼伝説のある土地柄ですが、やはり伝説は本当だったんですね。

昔話で出てくるイメージの鬼は、“見た目怖いけど、地獄でマジメに働くサラリーマン”みたいなのを勝手に想像してたんですが、沙織様のお話からすると、やっぱり“魔物中堅クラス”って感じでかなり強悪な感じが・・・(゚ω゚;)アワワ。

しかし、そやつらよりも上回るポテンシャルの守護神獣、その活躍を早く知りたいです。

min様
こんばんは。鳥取県には日本最古の鬼伝説から始まり、様々な鬼の伝承がありますね。
なかでも大山周辺にはとても多いと聞きます。
伝説の有る土地には確かに何かが有ったのでしょう。
さて、いよいよ明らかになった三対目の守護神獣、その来歴には当然沙織様との深い因縁が有ります。しかし、それは沙織様ご本人では有りません。
それが何か、次回明らかになるでしょう。
また、雅ちゃんを護るく羆神と守護神獣である熊神・・・
この二者は似て非なるモノですが、沙織様と雅ちゃんの仲を近付けるきっかけにはなってくれました。
有る意味、縁結びの神(?)かも...

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