現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第九十七夜 夫婦喧嘩 下 03/10

こんにちは、雅です。
先日は私の更新にコメントと励ましのお言葉を頂きましてありがとうございました。
管理人は今日も遅くなるみたいで、頑張ってくれているのは解るのですがどうしてもイライラしちゃいます。
父も母も苦笑いしながら諌めてくれて、子供達の面倒も一緒に見てくれるので
私は大変なんて事はないし、旦那は徹夜で仕事していて大変なのにこんなふうにイラつく自分が情けないです。

こんな時、沙織さんならどうしたのかな?なんて仕方の無い事を思ったりして、それでまた自己嫌悪に……(泣)

ここで愚痴を書いてしまってごめんなさい。
でも、旦那がお前の好きに書けば良いよ、って言ってくれたので後悔はしてません!
さ、更新したら赤ちゃんにおっぱいあげないと!
それでは「夫婦喧嘩」後編、お聞き下さいませ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
飲んでる旦那を運転席から退かして私が運転して、
旦那に宮大工さんや沙織ちゃんの携帯に電話させても留守電になるばかりで繋がらない。
彼の家とはそんなに離れているわけじゃないから、五分足らずで彼の家の庭へと車を突っ込んだの。
「うっ!」
私より一歩早く車から飛び出た旦那の口から呻き声が漏れ、
「っ!何これ……」
ドアを開けた私も思わず続いて呻いちゃったわ。
なんて言ったらいいのか、そう、まるで空気が固形化して、重さと粘りを持ったみたいな、
一歩足踏み出すのでさえ全力で行わなければいけない様な、そんな感覚を覚えるほどだったの。

「と、とにかく兄さんの所へ!」

そのあまりに異様な雰囲気に呆然としてしまった私の手を取って旦那が走り出したけど、
たった十数メートルしか離れていない作業場のドアまでが遥か遠くに思えた。
でもなんとか辿り着いてノックもせずに引き戸を開くと鍵は開いていて、
旦那が力一杯開けた戸は勢い良く開き過ぎてガタン!と大きな音を立ててしまったの。
「うわ!?」
「ひ……!」
仕事場の中を見た私達は、思わず悲鳴を上げちゃったわ。
だって、戸を開けた目の前に立っている沙織ちゃんの背中からはっきりと紅い光が立ち上っているのが見えたんだもの。
そして、沙織ちゃんと数メートルの間を空けてこちらに向かって相対している宮大工さんの顔も
今までにほとんど見た事が無い様な厳しい顔になっている上に珠の様な汗で濡れていて、
二人の間には何か青白い光が渦巻くようにしてわだかまっている。
「あれは……刀……?」
二人の間には、宮大工さんが結婚式の時に伯父様から頂いた太刀がは青白い光を発して浮かんでいた。
と、その時、沙織ちゃんがゆっくりとこちらへ向かって振り返り始めたの。
本当にゆっくりと、少しずつ振り返る彼女の耳と頬が見え始めた時、私も旦那もかつて無い恐怖にすくみ上がってしまったわ。
このまま、沙織ちゃんの顔が、いえ瞳がこちらを向いたら私達は死ぬかもしれない……
そんな恐怖に腰を抜かしてへたり込みそうになった時。
「沙織、止めなさい」
静かな、だけど凛とした宮大工さんの声が響き、ガシャ、と言う音と共に刀が光を失って床に落ちたの。
振り返りかけた沙織ちゃんの顔が再び宮大工さんの方へと向き直り始めた時、
今まで宮大工さんと沙織ちゃんの間で二人の、いえ沙織ちゃんの激発を止めていた刀が無くなっていると
思い当った次の瞬間、私の体は考えるより早く動いて沙織ちゃんの細くしなやかな肉体をぎゅっと抱き締めて叫んでたわ。
「ダメよ!沙織ちゃん!」
抱き締めた彼女の肉体は炎の様に熱く、私はこのまま焼け死ぬと思ったわ。
もうこうなったら絶対に離さない!と覚悟して抱き締め続けていると、
「だって、だって……○○さんが……ふぇ~ん……」
突然、溶岩の様だった両腕の熱さが消えて行き、そこには私を見上げて泣きじゃくり始めた普通の女の子にしか見えない沙織ちゃんが居たの。

結局、原因は彼が現場帰りに寄ったカメラ屋で見つけて買ってしまったレンズだったわ。
彼はその前日に沙織ちゃんに
「これからはなにか買う前には必ず相談するよ」
って言ったんだけど、ついいつもの調子で買っちゃったってわけ。
で、帰って来て悪気も無く沙織ちゃんに話したら……

そりゃ、怒るわよねぇ。

伯父様から頂いた太刀はその時仕事場の祭壇に飾ってあったんだけど、
二人が相対した時に彼を庇う様に鞘から抜けて沙織ちゃんに刃を向けて浮いたみたい。
「こりゃ、砥ぎに出さなきゃな……」
泣きじゃくる沙織ちゃんを抱き締めていい子いい子していた私の耳に届いたその声にふと顔を上げると、
宮大工さんが床から拾い上げた刀を見てしょぼんとしていたの。
え?と思って刀を見たら、鮮烈な輝きを放っている筈の刀身が妙に黒く見えたから
瞳を凝らしてみると、まるで合戦に使った後に焼かれた様にボロボロに刃毀れした上黒ずんじゃってた。
背中を走る寒気を感じて腕の中の沙織ちゃんに視線を戻すと、泣き疲れたのかすーすーと寝息を立てていたわ。

「もう、二度とこんなのごめんですからね!」

沙織ちゃんを起こさない様に小声で上げた私の非難を聞いた宮大工さんは
「うん、肝に命じました」
と、額の汗を拭いながら苦笑したわ。

それ以後、二度とこんな大喧嘩は無かったけど、私達もだったけどあの太刀にしてみればとんでもないトバッチリだったでしょうね。

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本当、毎回の更新が楽しみです。お刀様お疲れ様です一番の功労者はお刀様ですね。子育て大変でしょうが身体に気をつけて頑張って下さい。

カラシ様

雅です。
コメントありがとうございます。
研ぎから帰って来た刀の精霊様は宮大工さんの夢枕に立ち、大層ご立腹だったとの事です(笑)
子育てって本当に大変ですね。私も親になってみて、改めて自分の父母への感謝の気持ちが強くなりました。
でも子供は本当に可愛くて、とても充実した毎日です。
これからもどうぞよろしくお願いします。

雅さん、更新お疲れさまです。

夫婦ゲンカって、ほんの些細な事が発端で起こったりしますよね。
(買い物もそうだし、週末の予定とかでもそうだし。)
日頃から、話す時間が多く持てれば、
意見の行き違いも起こり難いのですが、
仕事が忙しくなると、どうしてもコミュニケーションの時間が少なくなって
すれ違いが発生し易くなる・・・。

女性は“お話すること”にすごく重きを置くんだ、ってことに
最近やっと気付くようになってきたのですが、まだまだ至らぬところが多々あり、
妻とたまにケンカ気味になったりします。

男って、あまり話さなくても、特に些細(自分の中の認識で)な事は
事後報告で問題ないという感覚が、元々あるのかもしれません(無論悪気は全く無しですが)。
でも、女性からすると、そういう事がとても寂しいんでしょうね。

ただ、そういったお互いの考え方や受け止め方の違いを体験しながら
理解を深めていくのが夫婦なのかな、なんて言う風に最近は思ったりています。
ケンカしても元通りになれるのも、夫婦ならではですし。

それにしても、宮大工さんご夫妻でもケンカすることがあったんだと知って、
なんかホッとすると言うか(大変失礼ですが)、自分が未熟なだけかと
思っていたので、ちょっと安心しちゃったりしました。

(ところで名刀の出番がここにくるとは想定外でした)

赤ちゃんが一番!
Jさんはもう一人の体じゃないのだから
仕事に関してはセーブを覚えて欲しい。
仕事で体を壊した自分からの忠告。
保険加入はしっかりとw
雅さんはもうお母さんなのだから、どっしりと構えて欲しい。
怒りっぽくなってしまうのは、ひとえに旦那様の
お体が心配なのでしょう。
ここは疲労回復力のある食事を作って
内助の功を見せ付けるべきです。

子はかすがいとは良くいったものですw

min様
こんばんは、雅です。
コメントの返信遅れてしまってごめんなさい。
夫の追い込みと一緒に私まで追い込まれた感じになっちゃってました。
min様のお宅でも夫婦喧嘩ってあるんですね。
母が言うには、夫婦喧嘩をした事の無い夫婦なんて居ないわよ、戸の事ですし、私も結婚した当初は絶対喧嘩なんてしないもん、と思ってましたけどやっぱそう言うワケには行きませんでした。
でも、相手の嫌な所を黙ってガマンするだけじゃイライラが積もるがかりだし、たまにはお互いに言いたい事を言い合うのも必要だと思うようになりました。
min様の仰る様に女っておしゃべりが大好きなので、旦那様は大変でしょうけど一緒にお話したり愚痴を聞いてくれたりするだけでも全然違うと思います。
宮大工さんと沙織さんの喧嘩なんて私は見た事も無かったけれど、沙織さんとお話した時に「私だって怒ると怖いのよ」ってウインクしながら笑ってたのが印象に残ってます。
人間としても妻としても親としても、まだまだ未熟なんてもんじゃない私ですが少しずつでも成長していきたいなって思ってます。
min様も奥様やお子様と仲良く楽しくお過ごし下さいね!


ねねたん様
コメントありがとうございます!
管理人Jがねねたん様のコメントを見て、とても驚き喜んでいました。
でも今回は私に頂いたコメント(かな?)なので私がお返しする事をご容赦下さいませ。
子供達は可愛くて可愛くて、もうどうしようもないくらいです。
時々自分の子供を殺したり傷付けたりする親のニュースが流れますが、どうしてそんな事が出来るのか不思議で仕方有りません。
ねねたん様のアドバイスを胸に刻み、まずは保険の見直しをしっかりとしてみます(笑)
これからもどうぞ、よろしくお願い致します。

それではまた!雅でした。

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