現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第四十五夜 妖狐哀歌 2 02/12

本日は祝日振替でお休みなので、ゆっくり寝ていようかと思ったが
先ほど風熊からの電話で起こされてしまった...
風熊は本日も仕事の筈だが、先日アクシデントで肩の関節を痛めてしまい
休業中だという...
「なんか、今年もいきなりトラブル続きだよ」
と苦笑する彼も、とある筋から海外での業務依頼が有ったそうで、
現在の仕事にカタを着けてしばらく海外で仕事をしてみようかと思案中だそうだ。
北斗は思ったよりも早く資金が出来たとかで
今月末からアフリカの大地へと放浪の旅に出るらしい。
また、久しぶりに第一夜でお話した祐樹から連絡が有った。
宮大工氏のところにお伺いした時、沙織様にこのブログをお見せした所
祐樹の事を非常に気にして、出来れば一度連れてきてほしいと
仰って下さったのでこれ幸いと風熊がお伺いする時に同行する様にした。
祐樹に憑いている姉の想念ともいうべき存在が沙織様に拠って
昇華して頂けるならば幸いである...

さて、前置きが長くなってしまったが昨夜の続きをお聞き頂こう...

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
優子さんと食事を終わらせ、彼女を送り届けるために車を走らせていた。
なんとなく静かになってしまった車内の空気を紛らわす為に
カーステレオのラジオをつけようとした時、優子さんが口を開いた。
「今夜は、まだ帰りたくないな...」
俺は心臓が飛び跳ねる様な感触を抑えつつ、冷静を装って答えた。
「じゃあ、もう少し走りますか。」「はい!」
優子さんが嬉しそうに答える。
俺は、夜景が綺麗に見える峠を目指してハンドルを切った。

峠道を走り、夜景の見える展望台に辿り着く。
車を駐車場に停め、展望台へ向かう階段を上っているとき
優子さんが俺に身を寄せて来た。
「寒くないですか?」「少しだけ...」
俺は優子さんにジャンバーを貸そうと脱ぎかけたが、
優子さんがそれを制して俺の手を握ってきた。
「○○さんの手、暖かいんですね」
絡めるように繋いだ優子さんの手がドキドキと脈打っているのが感じられる。
いや、俺の心臓の鼓動も激しくなっている。
階段を上りきると、目の前に広がる町の灯りは
陳腐な表現だがまるで宝石箱の様だ。
「きれい...」
優子さんが呟く。
俺たちは手を繋ぎ、寄り添ったまましばらく無言で煌く宝石箱を眺めていた。

しばらくの静寂を破り、優子さんが口を開いた。
「○○さんは...想われてる方がいらっしゃるんですよね...?」
驚いた俺が顔を向けると、彼女は大きな瞳で俺を見つめていた。
「・・・そんな事、誰からお聞きになったんですか?」
「父から、聞きました。あと、晃さんからも。」
俺は答えに窮して沈黙した。
優子さんは、手を繋いだまま俺の前に廻り込んで来た。
「でも、その方は人間じゃない...オオカミ様なのでしょう?」
まっすぐに見つめて来る彼女の瞳から目が離せない。
そして、彼女の瞳に涙が浮かんでいる事に気付いた。
空いていたもう片方の手も繋いでくる。華奢な手はひんやりとしていた。
「・・・はい。俺は、オオカミ様の事を愛してしまったようです」
自嘲気味に呟く。やはり、現実に存在するかどうかも解らない方を
想っている、等と口にするのは憚られてしまう。

「そんなの、おかしいよ!」
突然優子さんが叫ぶ。大きな瞳から、涙の粒が零れ落ちている。
「だって、オオカミ様なんて、神様なんて現実に存在しない!
 もし存在したとしても、人間となんて結ばれるワケない!
 なんで、そんな方の為に貴方が苦しまなきゃならないの!
 そんなの、お狐様にとり憑かれた晃さんと変わらないよ!」
俺の瞳をしっかりと見つめながら叫ぶ優子さん。
俺は驚きと、腹の底から湧き上って来る様な愛おしさに戸惑っていた。
「私は...私は○○さんが好き!初めて逢った時から、好きだった!
 だけど貴方は、貴方は...」
あ~ん、と子供のように泣きじゃくり始めた彼女を両手で抱き締めた。
その瞬間は、彼女がこの世で最も大切な、護って上げたい存在だった。
泣き止み、しゃくり上げながら俺の顔を見つめる優子さん。
見つめ返すと、彼女はそっと目を瞑った。
俺は、彼女の唇に、自分の唇を重ねた。

そっと唇を離すと、はにかむ様な、満面の彼女の微笑みが有った。
俺も恥かしくなり、彼女をぎゅっと抱き締める。
「えへへ...」照れた様に笑い、彼女も俺の背中に廻した手に力を込めた。
その時、彼女の肩越しに誰かが立っているのを見つけた。
俺は優子さんを脅かさない様、抱き締めたまま人影に目を凝らした。
長い髪、切れ長の目、高い鼻梁、厚めの唇...
あれは、お狐様!しかし、彼女は今までとは違う穏やかな微笑を浮かべていた。
まるで、俺達を見守るような、可愛らしいとさえ思える笑顔...
その時、俺は気付いた。
お狐様の微笑みと、優子さんの微笑みがそっくりな事に。
瞳のキツさを除けば、まるで双子かと思うほど良く似ている。
そうだ、だから初めてお狐様に逢った時、
優子さんの姉と名乗られても不審に思わなかったのだ。
「○○さん、どうなさったんですか...?」
優子さんが俺の腕の中で声を出す。
その瞬間、お狐様の姿はふうっと消え去った。
「いや、なんでもないです。そろそろ帰りましょうか」
「はい。ちょっと名残惜しいけど...」
俺は彼女の肩を抱きながら階段を下り始めた。

彼女を家に送り届け、泊まっていく様に薦めてくれる神主さんに
明日仕事が早いのでと丁重に辞して家へ向かう。
日付変更線を超える直前に家に着くと、
家の前の空き地に停まっていた車から誰かが降りてきた。
「こんばんは。兄さん、遅かったですね...」
「晃、か。どうした、こんな時間に。」
「ちょっと、相談に乗っていただきたい事があって...」
俺はドアを開け、晃に入るように促した。


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宮大工氏はほんとにモテモテですね(*´艸`)続きが楽しみです(≧▽≦)
プロフィールの方も楽しみにしてますね♪差し支えのない程度で結構なので、よろしくお願いします(゚∇゚*)

もて過ぎだろ(゚Д゚)ゴルァ!!
優子さんが最初からほの字なのも気づいてたぞ(゚Д゚)ゴルァ!!
今後の展開がさらに楽しみだぞ(゚Д゚)ゴルァ!!

参考書は何が良いのでしょう?

こんにちは。 いつもお世話になってます。

オオカミ様の髪の毛の件では、本当に有難うございました。
科学的な分析という不信心なことを考えたためか、次の日
口の中を噛み千切ってしまい、大変な思いをいたしました。

ところで、日本の神様方のことについての体系的な知識を
折を見ながら学んでみたいと思っています。とりあえずは

『八百万の神々』(戸部民夫 著、新紀元社、1997年)

という本をネットで見つけたので、注文してみるつもりです。
もしお手数でなければ、この本が参考書として適しているか
どうか、沙織様にお尋ねしていただけますでしょうか?

それでは、この後の記事も楽しみにお待ちしています

宮大工氏は本当にモテモテですね。
記念日と書きましたが、他に上手い言い方がみつからなかったのですが、沙織様のおねだり(お財布)に応えてる宮大工氏の姿に、答えが得られました。
お狐様の話になりますが、オオカミ様と宮大工氏のエピソードで、氏が告白するつもりはないと躊躇っていた際、背中を押したのはお狐様なのですよね。しゃくだけど応援しちゃうわよ、みたいな感じでしょうか?

こんにちは~
もるだー様に便乗です。
私も神様について、いろいろ知りたい欲求に駆られています。
しかし、特にこういうスピリチュアルな世界についての書物は、胡散臭いのが多すぎてどれを選べば良いのか、皆目見当が付きません。
よろしければ、どういう本が参考書物として適しているか、アドバイスをいただければ嬉しいです。
書物で適しているのが無ければ、他に参考となるHPなどがあるかも知りたいです。
誤った知識で道を踏み外してしまわないようにしたいのです。

しゅう様
ホントに羨ましい限りでした...宮大工氏のもて方は。
しかし、本人はもててなんか居ない!と必死で否定してましたが。
プロフの件は少々お待ち下さいませ。

ねねたん様
(* ̄ー ̄)(* ̄ー ̄)(* ̄ー ̄)(* ̄ー ̄)(* ̄ー ̄)(* ̄ー ̄)

もるだー様
参考書、ですか。
自分も日本神話にそれほど詳しいワケではないので何とも言えませんが...
失礼ですが、「古事記」はお読みになった事が有りますでしょうか?
もしまだでしたら、まずは古事記からお読みになってみたら良いかと思います。
もるだー様ならば原文に近いものでも良いかと思いますが、自分のお勧めは
「楽しい古事記」 著者:阿刀田 高  
「日本神話入門 -古事記を読む-」 著者:阪下 圭八
の二冊ですね。
「八百万の神々」も読んだ事は有りませんが、調べてみると、神々のデータベースとでも言えそうな興味深い本ですね。
自分も読んで見ようかと思いました。
古事記はキリスト教で言う聖書と同じものですので
一度は読んでおくと良いのではないかと。
また、実は自分も沙織様に神々の世界についてお伺いしてみたのですが、
すべては一人一人の精神(こころ)の中に在るモノです、とだけ答えを下さいました。
現世で、書物や人物によって分けられている神々の世界は飽くまでも人が感じ、造り出した事でも有るということでしょうね。

紅魚様
ええ、モテモテです(羨)。
自分も肖りたいものです。
ご指摘のお狐様の行動に関しては、この後明らかにされていくでしょう...

takataka様
もるだー様へのレスをご参考なさってくださいませ。
様々な信仰が渦巻く現代日本、興味は尽きません。
そうそう、まだお届けしてませんが、
海外の神々のお話もストックしておりますので
その内アップしようと思います。
ご期待下さいませ...

参考書について

初めて書き込ませていただきます。秋野と申します。

> 管理人様
いつも楽しく拝見させて頂いています。

さて、本題。
> もるだー様

件の「八百万の神々」ですが、私も持っています。
神話を基に、それぞれの神々が「どういう性格の」若しくは「どういう性質の」神様なのか、という内容が比較的客観的に記されています。
紹介されている神様の数も多く、更にそれぞれの神様が祀られている代表的な神社も紹介されているので、「日本の神様」フリークにはベストな1冊かとw

またPHP文庫の「日本の神様がよくわかる本」も良いです。
著者は同じく戸部民夫氏。
紹介されている神々の数は先の本よりも多く、また文庫本なので、神社めぐりの際に携帯に便利かとw

どちらも良い本だと思いますが、「八百万~」の方がイラスト付きなので、神々のイメージを膨らませるには、こっちのがいいかなぁと私的には思っております。

秋野様

ようこそいらっしゃいました。
貴重なアドバイスを頂きましてありがとうございます。
自分も勉強不足ですので、参考にさせていただきます。
これからもよろしくお願いいたします。

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