現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第五十一夜 誓い 02/24

今夜は、風熊が遭遇したオオカミ様の少年の話をお送りしよう...

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~葉月が本来往くべき処へと向かった後、俺はふら付いた沙織様を抱き止めた。
「ひとの身だと、思うようには行きませんね」
額にびっしょりと汗をを貼り付かせて微笑む沙織様の軽い体を抱き上げ、
とりあえず居間のソファーへと運んで寝かせる。
祐樹に水を持ってこさせ、沙織様に手渡す。
「風熊さん、そんなに気を使っていただかなくても大丈夫です。
 それより、そろそろ昼ご飯の支度をしなきゃ」
俺は沙織様に休んで下さるようにお願いし、食事は何か買って来る様に提案した。
「お客様にそんな事させられません...」
「俺達は客じゃない。俺は沙織様も宮大工氏も
 本当の家族の様に想っています。ご迷惑ですか?」
俺は本気で、想いを込めて語りかけた。
沙織様はちょっと驚いたように眼を見張ったが、微笑んでくれた。
「そんな、迷惑だなんて...。とても嬉しいです。」
「じゃあ、俺の言う事を聞いて下さい。
 沙織様の手料理は、今夜頂きますよ」
「・・・はい、じゃあ今夜は腕によりを掛けますね」
沙織様に近所の弁当屋さんの場所を聞き、祐樹が買いに出掛けた。

少しすると沙織様は顔色も良くなり、回復したようだった。
そして、汗を流したいからとバスルームへ向かった。
俺はその間に宮大工氏のバイクの様子を見る為、ガレージへ向かった。
ガレージの照明を点け、バイクの脇にしゃがんでオイルの量や外観チェックをする。
エンジン掛けてのチェックは飯食ってからだな、
等と思いながら続けていると背中に誰かの気配を感じた。
祐樹が帰ってきたのかと振り返ると、そこには見知らぬ少年が立っていた。
只者ではないその雰囲気と、しっくりと馴染んだ神官服。
そして、沙織様に似た美しい顔立ち。
俺はバッと立ち上がり、彼に正対した。
そして直感した。この方は・・・!
漆黒の深き瞳に俺は目を奪われ動けなくなった。
彼は何も言わずに俺の目を見つめている。
その時、俺の精神の中に彼の言葉が響いた。

「沙織にとって、人の身での奇蹟は現世で危うい事も有る。
 だが○○殿も沙織も、我が身よりもひとの心を重く見る。
 貴方は彼らの、沙織の家族となった。
 ならば、貴方が彼らを助け護って呉れる様希む...」

俺の脚はガクガクと震えていた。
心の底から湧き上るような高揚感と喜びによって。
そしてその瞬間、バスルームで倒れる沙織様のイメージが浮かんだ。
「あっ!」
自分の声で我に返ると、ガレージに居たはずの俺はソファで横になっていた。
「夢...?」頭を振りながら起き上がる。
その時、バスルームからガタ、と物音が聞こえた。

「!」
俺はバスルームへ向かってダッシュした。
「沙織様!沙織様!どうかしましたか!?」
ドアの前で声を掛けるが返事が無い。
もう一度、今度は怒鳴るように沙織様に声を掛けるが返事は無い。
俺はドアを開け、脱衣場へ入る。そしてもう一度声を掛けるが返事は無い。
俺はもう迷わずにドアを開けた。
そこには、沙織様の白い肢体が倒れ臥していた。
脱衣場からバスタオルを数枚持ち出し、沙織様を包んで抱き上げる。
居間へと出たところで帰ってきた祐樹と鉢合わせた。

「祐樹!救急車!」一瞬で事情を了解した祐樹が携帯を取り出す。
俺はその間に沙織様をソファに横たえ、
濡れたままの体と艶やかな黒髪をバスタオルでぬぐいながら
息遣いと脈を確認した。とりあえず、息遣いは正常。
脈がちょっと早いが、不整脈は出ていない。
そこまで確認したところで、沙織様がうっすらと目を開けた。

「・・・私、立ち眩みがして・・・倒れちゃったの・・・」
「喋らないで。今救急車呼びましたから」
「そんな...大丈夫です...」
「駄目です。貴女とおなかの御子にもしもの事が有ったら、
 俺も祐樹も宮大工氏に腹切って詫びなきゃならない」
冗談めかして言う俺の言葉に沙織様はくすっと微笑む。
しかし、俺の言葉は本心だった。

数時間後、宮大工氏や晃さん夫妻も駆けつけた病院で
沙織様もお腹の御子も異常なしとの診断結果が出た。
宮大工氏宅で留守番している祐樹にも電話をして安心させる。
病室で宮大工氏に手を握ってもらってニコニコしている沙織様。
俺はそれを見て心が温まるのを感じながら、宮大工氏に土下座した。
宮大工氏は俺を抱き起こし、気にしないでくれと言って下さった。
俺達は家族なんだから、と。驚く俺に沙織様がウインクする。
「まったく!ホンットにこのおたんこ娘は後先考えないんだから!
 こんなんで良く神様やってたわよね~もう!」
優子さんがプンスカ怒っている。
「だから、神様落第として人に転生させられたんじゃないの?」
晃さんがにこやかに酷い事を言う。
「おまえらなぁ...」「ひっど~い!」苦笑する宮大工氏と抗議の声を上げる沙織様。

俺は、この大切な人達の為なら、命も惜しくないと心から思った。

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はじめまして

はじめまして。
「スピリチュアリズム」を学ぶ、「キリコ」と申します。
「スピリチュアリズム」とは、「シルバーバーチの霊訓」や「スピリティズムによる福音」等を読み、学び、その精神「利他および慈善の実践」を日々実践することです。

ま、それはさておき、本当に楽しく読ませていただいております。
わが国の素晴らしき精神、「かんながら」を実感できる素晴らしい内容に、深く感謝しています。

URLは、私のHPではないのですが、私が良く書き込みしているHPで、ここの「小桜姫物語」も、神様の日々が、つらつらと書かれていて、面白いですよ。

私は「スピリチュアリスト」ですが、「神社参拝」が大好きです。
週に3回くらいは行っています(笑)。身内に不幸があったため、49日いけないですが・・・(涙)
「天津祝詞」と「大祓詞」を奏上していたら、いまでは暗誦出来るようになりました(笑)。

神社参拝したときの、あの、なんともいえない「清涼感」というか、「清清しさ」というか、あれって、本当に不思議です。
霊感のない私ですが、あれだけは本当に実感できます。

今後とも、よろしくお願いいたします。

風熊氏の純粋さや男気は、男女問わずに人を惹きつける魅力がありますよね。
沙織様、くれぐれもご自愛ご自重していただきたいです。 読んでてハラハラします;;
どうか、かわいい赤ちゃんを無事に産んで下さる事をお祈りします。

キリコさんはじめまして!
>>神社参拝したときの、あの、なんともいえない「清涼感」というか、「清清しさ」というか、あれって、本当に不思議です。

私も全く霊感は無いのですが、寺院や神社に行くと同じような清涼感のある空気に包まれ、身体が浄化されていくような気持ちになる事が度々あります。
都心の喧騒のど真ん中にある神社でも、静寂に包まれる瞬間がありますよね。
あの清清しい空気に触れようとちょくちょく神社に参拝しますが、家に帰って参拝時の事を思い返したりしてると、ふと神様が私に話しかけてくれてような錯覚に陥る事もあります。
親しい友人などに話す事もあるのですが、皆ポカンとしています(笑

少年神様が風熊様に沙織様の現世での守護を任せられたのは
風熊様の心もさることながら、同じような境遇であられたのも
大きな要因だと思いました
己を抑え真摯に愛し見守るということがいかに貴いかと
あらためて教えられた想いです

沙織様には心より感謝を申し上げます
本当に本当にありがとうございました
頂いたお言葉が「心の杖」となるような気がいたします
いつの日になるかはわかりませんが
特上の美酒を携えてお礼に伺う所存です

というか飲む気マンマンではありませんか(苦笑)
Jパーティーの皆様も良く嗜なわれそうですし
これは九州の地酒を数本もっていかねばならないようです

>>神社参拝したときの、あの、なんともいえない「清涼感」というか、「清清しさ」というか、あれって、本当に不思議です。

私も感じます。スーっとするという感じですね。

 知人に原因不明の病気にかかった者がいてあちこち回って「視て」もらったところ
この知人は神社の境内で立ち小便をしその場所に
たまたま神さまが散歩していらっしゃたそうす。

小便はありえませんが、参拝の時は常にそこここいらっしゃる
ものとして行動しなければと肝に銘じています。

レスありがとうございます。

takatakaさん、名無しさん、レスありがとうございます。
神社参拝は、理屈抜きで、日本人の心のよりどころだと思います。

今後とも、よろしくおねがいいたします。

あ、あとですね、「スピリチュアリズム」というのは、「宗教団体」でも「組織」でも、「団体」でもありませんので、
警戒なさらないでくださいね(笑)。

単なる「学派」とでもいうのか、でも、師匠はいない・・

J殿、いつもお疲れ様です。

ほぼリアルタイムでの奇蹟のお話、ありがとうございました。
ただ皆さんと同様、沙織様のお体の事は気がかりでしたが、
お子様ともに無事ということで何よりです。

私もそろそろ子供を授かりたく願っているところですので、
宮大工氏、沙織様のお話は他人事とは思えません。
時期が時期ですので重々ご自愛いただき、
元気なお子様と対面できることを心より祈っております。

キリコ様
ようこそいらっしゃいました。
かんながら、惟神又は随神、ですね。
まさに、この日本の心を表す言葉です。
八百万の神々に日常的に接し、感謝し生きていく。素晴らしき日本の文化であります。
当ブログをその様に評していただいて、ひたすら恐縮するのみです。
また、興味深き物語を紹介して頂きありがとうございます。
まだ触りしか読んで居ませんが、「小桜姫物語」口語訳版、神様が「やってみればいいんじゃない?」等と軽く言ってる所で笑いました。じっくりと読んでみようと思います。神社での参拝は、まさに魂の洗濯とても言うほど心地よい清涼感に包まれますね。自分も明日は有給なので、近場にある神社を巡ってみようかと思います。
これからもお気軽にいらっしゃってください。

takataka様
沙織様は本当にお優しく、まず人の事を考えてしまい自分の身のことを忘れる傾向が強いです。
今回は自分達も気が廻らず危ういところでしたので、気を付けねばと思っております。また、風熊はもう沙織様のナイトの様な勢いで、出産まで宮大工氏宅の近所に住もうかとまで言い出したので自分と祐樹で制止しておきました(苦笑)

ねねたん様
風熊に関しては上記参照です(苦笑)
良い男なのですが、やはり思い込んだら一直線な所が強くて困る事も有ります。
宮大工氏によると、沙織様に似てるわ。との事ですが...
沙織様はねねたん様の「沙織様に飲まれ過ぎないように...」
のくだりでかなり慌てたそうで、おいしい焼酎いっぱい飲むもん!と焦って自分にメールして来ました(笑)あとで宮大工氏に叱られたそうです(爆)

名無し様
その知人の方にしっかりとご注意下さいね。
病気くらいなら、まだしも、本気で怒らせてしまい永遠地獄に落とされでもしたら...

min様
これからはナイト風熊が沙織様をしっかりと護ると思います。
自分と祐樹で「行き過ぎでストーカーになるなよ~」とからかったら
ちょっとマジ切れしてました。
冗談はともかく、本当にお体は大切にして頂くようお願いしてきました。
また、min様にも良き子が授かります様、沙織様にお祈りして頂く事をお願いしておきます。奥様を大切になさってくださいませ。


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