現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第五十二夜 それぞれの想い 02/25

風熊達は明日まで宮大工氏の所へお邪魔しているようである。
祐樹はフリーの仕事をしているので比較的時間が取りやすい事も有り、
明日休職している風熊と一緒に久しぶりに実家へ帰るそうである。
祐樹によると、沙織様によって葉月が往くべき場所へ向かった直後、
実家の母の元にも彼女は姿を顕したそうである...
そして、昨晩自分の夢にも葉月が顕れた...

今夜は、失礼ながら自分の想いを綴らせていただこう...


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自分は今回の奇蹟の場に居合わせられず、非常に残念だった。
もちろん、沙織様による慰霊の儀を見ることが出来なかった事も有るが、
自分も葉月に一目逢いたかったのである。
第一夜にも書いたが、祐樹及び風熊に拠ると
自分は完全なる他人の男として、唯一葉月が心を開いてくれた男であると言う。
初めて葉月に逢った時の驚きは今でも鮮明に覚えている。
沙織様もとても美しいが、現在人として顕現している姿を見ると
じっと見つめ続けなければ人間の美少女そのものである。
しかし、葉月の儚げな、そして病的な美しさはまさに半神の趣があった。
何よりもその左右で色の異なる瞳、特に投薬により変色したと言う
淡いブルーグリーンとでも言うべき片瞳は、宝石の様だった。

葉月は物静かなひとだったが、心を許している人間の前では
非常に感情豊かな面も見せていた。
殊に風熊には「お兄ちゃん」と呼びながら良く甘え、
デスクの椅子に座る風熊の足元に纏わりつき、
頬や頭を撫でてくれる様に頼んでいた。
風熊もそんな葉月を可愛がり、時には祐樹がむくれる程だった。
そして、自分もそんな風熊に嫉妬していた。

自分は、葉月に恋心を抱いていたのだ。

しかし葉月は祐樹の姉であり、恋人でも有ったし、
いつ頃からかは覚えていないが葉月が風熊の事を男として
深く愛している事に気付いた。
だから、俺は葉月に想いを伝える事なんか考えもしなかった。
しかし、当時通っていたボクシングジムの尊敬する先輩に
「好きだという想いを伝える事が無駄になる事なんて無い。
 100%ダメと解っていても、伝える事に意味が有るんだ」
と励まされ、葉月に想いを伝えた。
葉月はとても驚き、困惑していたが、ニッコリと微笑むと
「ありがとう。その気持ち、とっても嬉しい」
と言ってくれた。それだけで自分の恋は報われた。
俺が葉月に想いを伝えた事は祐樹にも伝えた。
祐樹は「・・・そうか・・・」とだけ言って、その話は終わった。

先日、自分も宮大工氏のお宅にお邪魔した際、
自分は風熊に葉月が呟いた事を聞いてみた。
「俺が葉月にキスした後、アイツは
”お兄ちゃん、ありがとう。貴方の幸せを願ってます”
と言った。そして、”Jクンにもありがとう、と伝えてね...”
とも。Jには本当に感謝していたよ、アイツは...」
自分はその言葉を聞いた瞬間、涙が止まらなくなってしまった。
そして、恥かしい事に突っ伏して嗚咽し始めてしまった。
「お、おい、J...」風熊と祐樹が戸惑いながら声を掛けて来たが、
自分の嗚咽は止まらなかった。
しばらくして、肩に暖かい感触を感じ顔を上げると
目の前に沙織様がしゃがんでいて、自分の肩に手を添えてくれていた。
そして、自分の頭を抱えるとぎゅっと胸元で抱き締めて下さった。
「よく、頑張りましたね。えらかったね...」
自分は沙織様に抱きつき、声を上げて大泣きした。

昨晩、自分はココを更新してからシャワーを浴び、ベッドに入った。
そして、夢を見た。
昔、葉月と祐樹と俺で行った軽井沢へのツーリングの夢だった。
鬼押出し園のパーキングで、葉月が俺のバイクに寄り掛かりながら
俺を見つめている。
「Jクン、キミに逢えて良かった。
 そして、私を好きになってくれてありがとう。
 私は長く生きられなかったけど、祐樹、お兄ちゃん、
 そしてJクンっていう最高の男性に囲まれて幸せだった...
 本当に、幸せだったよ...さよなら、Jクン。大好きだよ!」
あの儚げな葉月が、初めて見せてくれた陰の無い笑顔。
俺はそれだけで胸が一杯だった。
「さよなら、葉月!俺も貴女が大好きだった!ありがとう!」
俺は自分の叫び声で目を覚ました。

祐樹、風熊と同じ様に、自分の想いも十数年を経て昇華された。
ありがとう、愛しき葉月。
貴女の事は、忘れない。


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過日 失礼しました
50話の前半部分までの話を具体的に かつ詳細に
書き込んだものを目にした記憶が有りましたので..
登場人物や設定までも同じ様でした 記憶違いかも知れませんが

この所 宮大工さん自身の仕事上の体験談が少ないように思います
オオカミ様も転生すると人間臭くなりますが 神を身近に感じる事が出来ますね

年喰ってる俺としては 気恥ずかしくて中々投稿できませんが
若い人に混じって楽しみに目を通しています  それでは

うん、うん、J様が「心の君」に再び出会えて
本当によかったとぉ
心やさしい人たちばかりやけん読者も心なごむとぉ
お三人とも今後人生の伴侶に巡り会ればよかねぇ

どいつもこいつも面食いはほどほどにせんばばい!!
(苦笑)

エビキチ様

私も多分同じものを以前目にした事があります。
大多数の人が目にする場所でしたので、
こちらで人物相関図を更に詳細に書いてしまっていて大丈夫かなと思ってしまいましたが。。。

エビキチ様
いつもありがとうございます。
これからもお気軽にコメントくださいませ。
また、名無し様からもご指摘有りますが、その書き込みと言うのは
当ブログの第一夜「灰白き影」では無いでしょうか?
それとも、当ブログとは全く異なる場所でしょうか...?
もし思い出されたら、お知らせ頂ければ幸いです。

ねねたん様
九州弁でのコメントありがとうございます(笑)
自分はそれほど面食いと言う訳ではありませんよ。
というか、今までに美人で素敵だと思った女性は葉月と沙織様くらいです(爆)
当メンバーにも美人は居ますし、自分の上司(所長)も結構美形ですが
なかなかポポショイな性格してますので...(汗)
女性は優しいのが一番です。

名無し様
エビキチ様にもお願いしましたが、もし思い出されたら
どこに書き込まれていたか教えてくださいませ。
どうぞよろしくお願い致します。

態々の返信 ありがとうございます
あれは弟本人の目から見た投稿で2~3度に渡り投稿された物です
何故か強く頭に残っており50話を読み出した時はとても驚きました
ここでは表現しにくいものですが とても本人の内面をリアルに表現し
そして 繊細な表現でもありました 

姉が霊となって現われた事により 前向きに生きようとする事で話が
終っていましたが 話の中程がここではちょっと...
おそらく管理人さんの胸の内の方が詳しいと思いますが

本当は 探していたのですが解からなくて コピ-でなければ最近のものです
長々と書き込みました  ブログでも宣伝してますよ たまにですけど

エビキチ様
そうですか...それが投稿された場所を思い出されたら教えてくださいませ。
祐樹に聞いてみても、覚えが有る様な、無い様な感じで
はぐらかすような事を言って教えてくれないのです。
おそらくは2chではないかと思いますが...

まあ、もう既にこだわる必要も無い事かとは思いますが、少々気になるものですから、
お心に留めておいていただければ幸いです。

また、エビキチ様のブログでのご宣伝ありがとうございます。
自分も時々エビキチ様のブログにはお邪魔しております。
事故の経過はいかがでしょうか?
大変だと思いますが頑張ってくださいませ。

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