現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第五十七夜 Göttin eines Wolfes 03/10

前回更新してから、丸二日間近く眠ってしまった…
また、今朝突然美神が帰国し、自分の所へやってきて叩き起こされた...
美神は沙織様に遊びにおいでと言われた様で、早く連れて行けと騒いでいるが、
自分は休みも取ってないのでとりあえず彼女を先に送り出そうと思う。
その前に、美神が持ち帰った不思議な話をお聞き頂こう...

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~年末年始に宮大工さんと沙織さんにお会いし、
私はお二人の虜になってしまいました。
特に沙織さんには神々しいまでの母性を感じ、
母親を早くになくした私は彼女にべったりと甘えてしまい、
もう常時沙織さんにくっついていました。
そんな感じなのでドイツに戻ってからも思い出すのはお二人の事ばかり。
最初のうちは仕事も手につかず、ミスを連発してしまいました。
また、ボーイフレンドと会っても、宮大工さんの凛々しさ、清々しさ、
そしてまるで日本刀のようなピシッとした存在感を思い出すと
なんだか間延びしたヌルさを感じてしまい気が乗らず、
完全に休みボケ(というか沙織さんボケ)してしまっていました。

そんな私を心配した親友のヒルダが週末に行なわれる
ウィーンのコンサートに誘ってくれ、気晴らしにと行ったのです。
ヒルダは元々ウィーン郊外の田舎町出身で、
彼女の実家に滞在させてもらい、コンサート以外にもオーストリアの
田舎町の美しい自然と古き良き町並みや風景を楽しみました。
そして、実家での夕食の際、日本人とのクォーターの私を珍しがって
近隣の親族や近所の親しい方もたくさん来て
ちょっとしたパーティーの様になったのです。
そして、私は日本の事を聞きたがる皆に宮大工さんと沙織さんの事を
話したのですが、国民の九割近くがクリスチャンであるこの国では
解ってはいましたがまあ普通にスルーされてしまいました。
しかしその後、ヒルダのお祖母様からこんなお話を聞きました。

ヒルダのお祖母様がまだ少女だった頃、
近所にハンスと言うとても優しいお兄さんが住んでいました。
彼は両親を早くに亡くし、父から受け継いだ鍛冶屋を営んでおりました。
彼は真面目で腕も良かったので商売は繁盛しましたが、
困っている人には代金を負けてあげたり、掛売りしてあげたりして
決して裕福ではなかったそうですが、彼の周りにはいつも
友人やお客さんが集まり、楽しく過ごしていました。
彼はとても子供好きでもあり、また敬虔なクリスチャンで、
日曜日には必ず礼拝に出席し神を崇め、祈っていたそうです。

そんな彼が、ある日突然妙な事を話し出すようになりました。
彼は野山を歩き、写生をする事を趣味にしていたのですが、
ある時村外れの森の奥に有る滝つぼで女神様に出逢ったと。
そして自分はその女神様に恋をしてしまったと。
始めは夢でも見たのだろうと相手にしていなかった廻りの人も、
仕事は相変わらず真面目にするものの日曜の礼拝もそこそこに
滝つぼへと出かけていく彼を見るうち、
気がおかしくなってしまったのではと、ある日曜礼拝の後、
心配して友人何人かが彼の後をつけて滝つぼへと向かったそうです。
やんちゃだったヒルダのお祖母様もそっと後を追いました。
そして、そこで友人達とお祖母様はハンスの前に現れた
美しい少女を目撃してしまいました。

その少女は美しく長い黒髪を持ち、滝つぼの中からすーっと
浮き顕れ、ハンスと寄り添って話をしています。
友人達とお祖母様はハンスと少女の前に姿を見せましたが、
二人とも既に気付いていた様で驚きませんでした。
ハンスと彼女は頷きあい、少女の口から美しい声が紡ぎ出されました。
「私は、ここから遥かに遠い国から私の仕える方の命により、
 強く、優しく、敬虔なハンスを見守るためにやってきました。
 本来ならば姿を見せてしまうのはいけない事なのですが、
 私がハンスに恋をしてしまい、姿を見せてしまったのです。
 彼は決しておかしくなったのでは有りません。
 ただ、私が禁を犯してしまったのです。
 私は、今日限りでこの地を離れ、主の下へ帰ります。
 これからも、素晴らしいハンスを皆様で守り立ててあげて下さい…」
彼女の瞳から珠の様な美しい涙がポロポロと毀れました。
そして、彼女はハンスとキスをすると、すっと天に昇り始めました。
途中、その姿は白い狼に姿を代え、
一声吼えて空に溶け込んでいきました...

彼らはその場で見たことは誰にも話さないと誓い合いました。
もちろん、お祖母様も誓いました。
しかし、ハンスも、友人達も、お祖母様も忘れなかったそうです。
あのGöttin eines Wolfes(狼の女神)を。

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管理人様はじめまして。
いつも楽しく拝見しています!

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またも

オオカミさまでしたか。
キリスト教徒からは邪神にたぶらかされた、と言われてしまうのですかね?

ハンスさんは

その後、どうしたのでしょうね。
モノづくりに励んで、更に自分を高めたのでしょうか…

自然の全てに魂、というか神が宿っている…
と捉えるのって、私達の国では理解されるけれども、
キリスト教では、違うでしょうからね。

最近カンボジアに行ってから、民族学や神話に関して
自分の国のことも含めて考えるようになった私です。
(いろいろ読んで、考えてるだけなんですけどね)

リスッパ管理人様
ご愛読ありがとうございます。
運営されているブログサイト、近い内に除かせて頂きます。

蔡廉様
キリスト教においては、神とは天なる主のみですので
認められ無いでしょうね。

紅魚様
ご無沙汰しておりました。
カンボジアに行っておられたのですか。お帰りなさいませ。
わが国では万物に神がおわす、という事ですが
キリスト教では難しいでしょうね。
世が世なら悪魔という事で拷問→死刑という事も...
ヘル・ハンスはその後も仕事に打ち込み、良き人生を歩んだそうです。
また、実はヒルダのお祖父様はハンスだと言う事で...

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