現代不思議忌憚異聞録

日本・世界各地・そして宇宙まで我々が見・聞き・体験した摩訶不思議な怪異憚をつらつらと採録して行く。

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第七十八夜 霊刀の精霊 07/15

今夜(?)は珍しく昼間からの更新である・・・

宮大工氏のお宅に先日お邪魔した際、宮大工氏が叔父上様から
結婚祝いに頂戴したという一振りの日本刀を見せて頂いた。
その刀は、先祖様が源平の時代に東北一帯を治めていた奥州藤原家の初代当主、
藤原清衡公から賜ったものだという。
ずっしりと重いその刃は青白く見え、また刀紋も艶かしく、
まるで生き物の様にすら見えた。

そして、宮大工氏と沙織様の前には刀の精霊が現れたという。

それでは、お聞き頂こう...

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

俺と沙織の結婚式の時。
早くに父を亡くした俺と母を助け、とても力になってくれた
叔父貴と久し振りに会う事ができた。
叔父貴はすでに八十を超える高齢だが、山仕事と拳法で鍛えている為
とても年齢相応には見えなず、沙織の親族からは俺の従兄弟と
勘違いされるほどだった。

ピシッとした紋付袴姿で軽トラから現れた叔父貴が助手席から
幾重にも包まれた長いモノを取り出したとき、
俺はそれがあの刀だと直ぐに判った。
かつて自分が幼き頃、叔父貴の家で出会った刀。
そして、その精霊。
彼女は己を俺の物として欲しいと言った。
叔父貴は刀が欲しいとねだる幼い俺にこう言った。
「この刀は、独身の男が持つと魂を魅入られてしまう。
 だからお前が将来、この刀の精霊に負けない程の女性を
 妻としたらお前にやろう。」
と。

叔父貴に駆け寄りその逞しい拳を握り締め、挨拶をする。
そして、沙織を紹介した。
「・・・うむ、お前の事だから素晴らしい女性を娶るとは思っていたが、
 まさか女神様を娶るとは思わなんだ。
 あの時の約束通り、結婚祝いにこの剣はお前に譲ろう」
俺たちはその言葉を聞いて驚愕した。
なぜなら、叔父貴にはまだ沙織との馴れ初めは話していなかったからだ。

しばらくは忙しい日が続き、新婚旅行から帰ってきて一段落した後。
俺は叔父貴から頂いたあの刀を取り出し、鞘から抜いてみた。
幼い頃に見た時と全く変わらない静謐さと艶かしさを併せ持つその刃に
惚れ惚れとしていると、先に休んだ筈の沙織が起きてきた。
どうしたのかと誰何する自分に沙織が答えた。
「その剣に、起こされました。」
その時、唐突に電気が消えて居間は漆黒の闇に包まれた。
「・・・来ます。」
沙織が呟くのとほぼ同時に、沙織と自分の間に青白い光が湧き溢れ、
水晶の様な硬質な輝きを持った半透明の少女が現れた。

「○○(宮大工氏)、久し振りですね…」

俺と、そして沙織の精神の中に言葉が響く。
そこには自分が少年の頃、叔父貴の家で逢った刀の精霊が顕現していた。

「そして人ならざるお方、お初にお目に掛かります…」
精霊は沙織に顔を向け、恭しく礼をした。
「○○、新たに私の主となられた男よ、私を抜く時には心を砕きなさい…
 私は命を断つ為のモノ。そして、闇も、光も断つことが出来る。
 なにものをも切らない事も出来る。
 お前ならば大丈夫でしょうけれど…」
「刀の精霊よ、○○様ならば大丈夫です。その様な方だからこそ、
 私が結ばれることが出来たのですから」
沙織が応えると、精霊は清楚な、そして少しだけ妖艶な微笑を浮かべた。

「大いなるお方よ、よく存じております。
 しかし、それもまた少し残念…
 私は、生かす為よりも切る事を命としているのですから…
 ○○よ、努々忘れることなかれ。
 私は主の意思にのみ沿うモノである事を…」

今、刀は我が家の床の間にて鞘に収まり、静かに眠っている。
しかし、ごく稀に鞘から抜き放つ誘惑に負けることが有る。
鞘から抜き放ったときに刀が見せる顔はいつも異なる。
いつか、禍々しい誘惑にける時が来ないように精進しなければと
刃に写る自分に言い聞かせている。

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J殿、こんにちは(昼間の挨拶をするのはこれが初めてですね。お互い台風の影響かなw)。

当方の近辺は台風の影響どこへやら?といった状態ですが、そちらはいかがでしょうか?

猪神のお話、大変たのしく読ませて頂きましたが、今回のお話はさらに興味深く、何故か読んでいて体にちょっと寒気を感じたりしました。

宮大工氏の家系は、やはり高貴な方の流れを汲んでいらっしゃるであろう思いをいよいよ強く確信いたしました。この刀も宮大工氏にの手に渡るべくして渡った運命の刀なのでしょう。
刀の使命は確かに外敵を切ることでありますが、宮大工氏の手に握られるならば大切な人を護るための破魔の刃となりましょう。

今回もさりげない宮大工氏のモテエピソードでしたが(エピソードNo.いくつになるんだろう?)、刀の精霊との出会ったときの状況も、もうちょっと知りたくなってしまいました。

それにしても、老若男女どころか、神、精霊にまで愛される宮大工氏はいったいどのような書を好み、どのような人物を私淑されてこられたのでしょうか?
できればそういった事もお話を頂ければ幸いです。
機会がありましたら、J殿、是非宜しくお願い致します。


それではまた。

清衡公の時代のモノというと・・・所謂「太刀」ですな。
さぞや立派なものなのでしょうね。

・・・でもよく考えると。
軽く一千年の時を経た太刀ということなのかな?
そりゃぁ物の怪通り越して神様にもなるわなぁ、
などと変に納得してしまった。

研ぎ澄まされた由緒ある日本刀の切れ味は、最新のハイテク鋼材(青鋼スーパー、ZDP189、カウリX等)を使用した最新ハイテクナイフに、決して引けをとらない、凄いものだと、聞いたことがあります。
私は残念ながら日本刀や日本短刀を購入できるほどの資金力が無いので(あったら募金しちゃうかも:笑)、
アメリカのSOGナイフ(といっても日本の関のメーカーが作ったもの)を、魔よけ用として枕元に置いています。
最新ハイテク鋼材で作ったものではないですが、それでも、結構な切れ味です(笑)。
それはともかくとして、日本刀の「玉鋼」は非常に錆びやすいので、こまめに手入れする必要が・・・・柄からも外して、塗ったほうが良いかも・・・ま、ご存知とはおもいますが。。。
それにしても、奥州藤原家由来の一振りですか・・・凄すぎます。
いままでのお話から薄々察してはいましたが、やはりというか、minさんも仰っていましたが、高貴な家系の流れを引き継いでいらっしゃいますね・・・宮大工さんは・・・

はじめまして、2チャンで宮大工さんの話を読んで、すごく感じるものがあって、ここにたどり着きました…実話なんですよね?…感動というかショックというか…心を整理してます。

お久しぶりです

ROMはしていましたが、コメントは久しぶりに付けます。

聞いた話ですが、日本刀は源平合戦時代のものが一番優れて
いるそうです。年代を経ているから、というのではなく、放置に近
い状態でも性能を維持できるとか。ロストテクノロジー扱いする人
もいらっしゃるそうです。

ひょっとすると、一振りごとに、件の精霊のような魂が入っている
からかもしれません。となると純工業的には無理な話で、まさに
ロストテクノロジーかも。

min様
コメントのお返しが遅くなってしまい申し訳有りませんでした。
本日から復帰となりました。
この時は台風は逸れましたが、今回の五号はどうでしょうか?
自分は本日、都内の沙耶の部屋からカキコんでおります。
美神も一緒なので、結構凄い事になってはおりますが・・・(苦笑)

さて、宮大工氏に見せていただいた霊刀。
抜き放つと背筋にぞくりと寒気が走るほどの逸品でした。
宮大工氏の家系については、とりあえずご想像にお任せいたします。
宮大工氏の好まれる書や尊敬する方については、自分ももっと宮大工氏について理解させていただき、その後お話できればと思います。
底知れぬ深みを持つお人ですので、時間が掛かるとは思いますが・・・


秋野 一様
いつもありがとうございます。
仰る通りの「太刀」ですね。
切れ味もさることながら、その自重によって相手を叩き切るものです。
しかし、そういった戦刀で有りながら、その静謐さと神秘さは恐ろしいほどのもので、芸術作品でもあります。
そして、超えてきた年月を想うと身震いしてしまいます。
一体何人切り倒して来たのか、そして何人救ってきたのか。
とても魅惑的な一振りでした。

名無し様
ようこそいらっしゃいました。
いくつかのお話にコメントをつけて下さった方ですよね。
この場を借りてお礼申し上げます。
これまでの宮大工氏のお話は、すべて実話です。
現在進行形での、まさに神話と言えるでしょう。
そして、これからの世界を照らすであろう御子が間もなく誕生致します。
これからも、よろしくお願いいたします。

蔡廉様
ご無沙汰です。お元気そうで何よりです。
日本刀を維持するには専用の油を引いたり、時には御刀砥師に砥いで貰うなどの手入れが必須だそうです。
また、手入れを怠った刀からは魂が離れてしまうと。
しかし、確かにかの時代の刀には不思議な力があり、何人も切り伏せても血脂で切れ味が鈍る事がそれほど無かったり、何年も鞘に収まったままだった刀を抜いてみたら錆び一つ無かった、と言うことも有るようですので仰るとおり”何か”が込められているのかもしれませんね。

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